最近の追い焚き機能が付いている給湯器は、循環口がひとつのものが主流です。
昔の風呂釜(自然対流型)を知っている人は、直径10センチ弱の穴が上下に二つ有った事を思い出していただけるのではないでしょうか?
それが一つにまとまったのが一口循環口と言います。
ひと昔前の一口循環口は給湯器の往き返りに繋がる配管を循環口の往き返りと合さないといけませんでした。
なぜかと言いますと、循環口にフィルタを付ける必要があったからです。
ポンプで強制的に循環する、最近のエコキュートなどの給湯器は複雑な制御の中をお湯が循環します。
当然、きめ細かい制御によって快適なバスタイムを約束されるのですが・・・
浴槽のなかの髪の毛などの汚れが給湯器に入ってしまうと、詰まりなどを起こしトラブルに繋がってしまいます。
そこでフィルタが必要になってくるのですが、施工業者のミスにより往き返りの配管を逆に繋ぎフィルタの方から熱い湯が出て、フィルタがない方から給湯器に吸い込むような事例が数多く発生しました。
当然、それがもとで発生する循環ポンプの詰まりによるロックなどの給湯器のトラブルが相次ぎました。
そこで無極性の循環口が開発されました。
これは爆発的にヒットして、今では全ての循環口が無極性ではないでしょうか?
この無極性の循環口は、給湯器からの風呂配管(追い焚き配管)の往き返りを、循環口の接続口のどちらに繋いでも吸込配管はフィルタを通るようになります。
循環口の中にはパチンコ玉のようなボールが入っていて、給湯器からの水圧にボールが押されて吸込と吐出が自動で切替わる構造となってます。
このように前述のトラブルが少なくなる構造になったのですが、別の落とし穴が・・・
フィルタが詰まっていると充分な循環量が確保できずに、水圧でパチンコ玉を押せないんですね。
すると循環口内部でショートサイクル(ショートサーキットとも言う)してしまうため、多くのエコキュートなどの給湯器は戻り配管に温度センサーを設けているため、実際の浴槽内のお湯の温度はぬるいのに、サーモ停止してしまいエラーも出さずに温度が上がらないという症状が発生します。
このトラブルはお客様ご自身で防ぐ事ができます。
一度、お使いいただいている循環口の取扱説明書をご確認し定期的な清掃をお願い致します。